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『とんかつ 金の豚』 を出発したら海岸方面へと向かいます。


宇佐市の市街地から海岸方面へ進むとすぐに田園の広がるところへ出ますが、この田園が広がる中を走る道路は太平洋戦争中には宇佐海軍航空隊の滑走路があったところです。




道路沿いにはこの道が太平洋戦争中には宇佐海軍航空隊の滑走路だった事を表す碑もありました。
 
 
 

滑走路跡に造られた道路を海に向かって走っていると左手に航空機を爆撃から守るための掩体壕が二つ見えてきました。手前の掩体壕は個人宅の敷地にありますが、これから向かうのは宇佐市が史跡公園として整備した奥にある掩体壕です。




宇佐平野には今でもいくつかの掩体壕が残っていますが、その中で唯一整備されて史跡公園になっている城井一号掩体壕に着きました。




宇佐市では戦争の負の遺産を平和のシンボルとして永久に残そうということで、平成7年に宇佐市指定史跡として城井一号掩体壕(じょうい いちごうえんたいごう)とその周辺の整備を行い史跡公園としたそうです。
 

 

これが軍用機などを爆撃から守る掩体壕です。掩体壕は格納する軍用機のサイズによって大きさがそれぞれ違いますが、この掩体壕はゼロ戦などの戦闘機を格納する掩体壕のようです。双発の大型爆撃機などを格納する掩体壕については 過去の記事 をクリックして下さい。




城井一号掩体壕の中には国東沖で漁船の網にかかって引き揚げられたゼロ戦のプロペラとエンジンの一部が展示されていました。宇佐市街地にある宇佐市平和資料館には映画 永遠のゼロで使用されたゼロ戦の実物大の模型があるのでこの中に展示してくれたらいいですね。  
  

  

宇佐海軍航空隊は終戦間際には特攻基地になっていて154名が特攻によって亡くなっているそうで、ここから特攻出撃して戦死した搭乗員の名前が刻まれた石碑もあります。石碑の後ろはきれいに整地されていますが、ここには将来的に宇佐市平和ミュージアムが建設される予定だそうです。




特攻によって戦死した搭乗員の石碑の周りには俳句、短歌を刻んだ平和祈念碑が数十基ほどあります。




城井一号掩体壕の見物が終わって出発しようとしたら、偶然にも平成のゼロ戦といわれる航空自衛隊のF2戦闘機が掩体壕の上空を旋回するように低空飛行をして福岡県の築城基地へ向かって飛び去って行きました。




掩体壕は宇佐平野の田園地帯の中に11基ほどがあり、そのほとんどが農家の納屋として使われているので農機具などが保管されています。




次の戦争遺跡を探してウロウロしていたら 『宇佐空の郷(うさくうのさと)』 と書かれた看板の掲げられら真新しい建物が見えてきました。この建物は平成29年4月に開館したばかりの建物で私たちも初訪問です。




この建物は宇佐海軍航空隊の正門があった位置に建てられていて、館内には正門にあった門柱の一基が実物展示されています。画像の左端に写っているパネル写真が当時の宇佐海軍航空隊の正門と門柱です。




宇佐空の郷のすぐ近くには二つの戦争遺跡があるので駐車場に車を停めたままで歩いて見物です。以前ここを訪れた時には周囲に駐車場が無くて車を走らせながら見物をしましたが、今回はゆっくりと見物が出来そうです。




最初に寄ったのはレンガ造りの建物の落下傘整備所です。




ここにはこんな説明文が書かれた木柱が立てられていました。




説明文に従って建物の壁面のレンガを見たら、たくさんの機銃掃射の跡が残っていました。戦後70年以上も経っていますが傷跡が生々しいですね。




次に寄ったのは半地下式コンクリート造建物です。




この半地下式コンクリート造建物は当時何に使われていたか明確ではないと書かれていましたが、今後調査が進めばその使途も判明するでしょうね。




最後に寄ったのは爆弾池です。ここは宇佐空の郷から少し離れているので車で移動しました。




これが爆弾池と呼ばれる爆弾が落ちて出来た穴です。宇佐平野の爆弾跡で今も残っているのはこのひとつだけですが、城井一号掩体壕には終戦直後の宇佐平野の航空写真があって、当時は無数の爆弾跡がこの辺り一帯にありました。




宇佐市の戦争遺跡を見物したら帰り道は国道500号線を通りましたが、山間部の谷間を通るこの道にはまだ雪が残っていました。このルートはお家への最短距離ですが午前中に通らなくて正解でした。
 
 


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